3.作物がスクスク育つ土壌

良い農地が見つかって借りることができたとしよう。良い農地とは、排水が良い、傾斜が少ない、日当たりが良いなどの農地の環境条件である。それだけで作物がスクスク育つわけではない。そこから作物が育つ土を作っていかなくてはいけない。
どのような状態になれば作物は育つのか。プロの農家でもほとんど知識がない。手軽だからといって化学肥料を使ってしまう。化学肥料には大きな欠点がある最初からある。それは土を酸性化させてしまうことである。これは植物工場や水耕、養液でも同じである。酸性化すると根の発育状況は悪くなる。もう一つ大きな問題がある。化学肥料にはNaが大量に含まれている。土の中にClがあるとNaCl(塩)を合成してしまうのである。これは世界的な土壌汚染として問題になっている。それなら有機肥料は良いだろう。それも問題なのである。未醗酵の有機肥料を大量投入するとガスが湧く。ガスが湧くと病害虫を発生させてしまうのである。これらは作物がスクスク育つ土壌とは言い難いのである。
作物がよく育つ土壌とは、まず土の中に酸素が豊富であること。これが第一条件である。そのために深耕できる機械が必要になる。その次に好気性の微生物が豊富であること。微生物は根圏に集まる。微生物の活動が根の張りを良くしてくれる。この結果、土壌団粒ができる。なぜ団粒が必要なのか。根が良く育つためである。作物が育つために絶対必要条件である。
作物を定植する前に、このような状態を作らなくてはいけない。それも短期間にである。作物がスクスク育つ土壌になっていないのに、作物を植えたとしても利益が出せる結果にはならないということである。育成塾では作物がスクスク育つ土壌の作り方を指導する。