4.最適な栽培面積はどれくらいか

これまで、最低の投資で最高の利益を上げる(①)、優良農地は稲田を畑にすることが見つけやすくコストパフォーマンスも良い(②)、作物がスクスク育つには土壌の団粒が必要で土壌が団粒になるまで作物の植え付けはできない(③)と伝えてきた。次は、どのくらいの規模の農地を手配すれば良いのかである。
年収1千万円を継続的に確保するには規模がある。20~30アールではとても無理である。最低でも3町歩は必要である。大半の人は自分が栽培できる面積しか手を出さない。そうすると、収益を上げたいとしても限界が出てくる。さらに同じ土地で作物を連作していると連作障害も出てきて収量が減ってしまう。収益を上げるどころではなくなる。農業にトラブルはつきものである。天候を含めて自分の思うようになることは少ない。そのために、やや広めの農地はどうしても必要になるのである。
3町歩にはもう一つ大きな理由がある。例えば2町歩だけを使って1町歩は土壌作りにする。1町歩は休耕して土を休ませ、耕作だけにするのである。それをローテーションにすればいつでも最高の状態になった土壌に作付けができる。このような考え方で栽培をしている農家はとても少ない。多くは所在している農地を無理して使っている。その結果、毎年農地は傷み、収量も減って品質も悪くなる。年収は増えるどころか減る一方になってしまうのである。
作付けをせず、土壌作りのために耕作する。そうすれば緑肥も使える。微生物性も高めることができる。排水も見直しができる。しかも栽培はしていないのだから、それほど手間はかからない。ほとんどトラクターの仕事で終わるのである。
育成塾では休耕している農地をどのようにして肥沃にするかを詳しく指導する。